貴方の企業30年持ちます? ^m^

伊敷豊

2005年07月28日 09:21



消えた写植屋さん

デジタル化で街の写植版下屋さんが消えた。
若い人は、「何屋さん?」思うかもしれない。



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かつて、写植と版下は広告を作る上で欠かせないものでした。
しかし、グラフィック関連のパソコンソフトが登場する。
今では考えられないのですが、当時のコンピュータ(マッキントッシュ)の性能も低く、
ワープロ機能にプラスアルファーしたレベルで、
コンピュータ周辺機器を揃えれば車一台買える高額なものだった。

しかし、コンピュータの進化を考えれば、
デジタル化は避けることのできないことは予測できました。

あるA写植版下屋さんの社長に

「将来、写植版下はいらなくなると思います。

コンピュータ時代に対応できるようにしないと
生き残ることはできませんよ」


と忠告したが

「写植版下は大丈夫。まだ、まだ需要がある。

コンピューターの文字は写植に追いつけない」
と意に介さない。


私も、今でも石井の写植文字が好きである。
すごく気品があり完成されているからだ。
しかし、好き嫌いで世の中通ればいいのだが、なかなかそういかない。

当時(15,6年前)のパソコンに使われているグラフィックソフトの文字は
今のワープロ文字と比べても貧弱だった。
でも、年々パソコンの新たしいモデルが出てきて
グラフィックソフトも使い勝手がよくなっていので
文字や版下は、デジタル化を止められないことは明らか。

パソコンが普及することで「何が起きるのか」予見できた。

それから数年経ち、マッキントッシュが普及した。
広告代理店や制作会社は印刷会社と直接データでやりとりし
版下や写植がいらなくなった。

そして、私は予測したように


写植版下屋さんが街から消えたのです。


一つの業種がなくなるって、ものすごいことですよね。
郵政民営化の騒ぎではない。
職場が世の中から、なくなるわけですから…。

業種がなくなったのです。

でも起きてしまった。


A写植屋さんも廃業した。



一つの業種がなくなるのは考えてみれば大変なことだが、
コンピュータ時代の劇的な変化を見れば淘汰されるのは自然であった。

A写植屋さんが将来を予測できたのであれば、
デジタル化に対応し生き残れたのかもしれない。

時代はどんどん変化している。
どんな企業であれ、昨年と同じことをしていては陳腐化する。
常に、経営革新をしなければ生き残ることは出来ないのです。

老舗の企業は、なぜ数百年も続いているのかというと

いつまでも成功したビジネスモデルを金科玉条していないことです。

真逆なのです。

常に最先端の技術、サービスを提供している。

これまで培ったビジネスモデルを
惜しみなく破壊する勇気をもっている。

経営革新と言えばかっこいいが、
そこに大きな蛮勇が必要であり、大きな葛藤があるのです。

よく経営者がカリスマと、もてはやされてる企業がありますが
大体消えていきますね。

わずか…30年ももたない。
一時期の成功体験がじゃまして自己変革が経営者にできないのです。

ようするに覚悟が出来ていない経営者です。

「守り」っていう表現がありますが、
経営に守りってない。
攻めるしかないのです。

長く続かない企業は、企業ではない。

一時期のイベントです。

私はそれを「イベント企業」「今だけ企業」っていっています。

経営に限らず

あなたは変化する覚悟はありますか?


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