PSE法に欠けてた俯瞰力、イメージ力

伊敷豊

2006年04月15日 11:34




PSE法(電気用品安全法)が波紋をよんでいましたね。

音楽家の坂本龍一さんらが発起人となり75,000近くの署名が寄せられ
坂本龍一さんは会見で怒りをあらわにしていました。

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「自分で使うものは勝手に使わせろと言いたい。
これは使って良いとか、これは悪いとか、
お役所に決められる事じゃない。
日本中にまだ使える電気製品がゴミの山として
溢れるんじゃないかと心配です。
楽器だけでなく、
全ての中古の電気製品をマーク無しで販売できるようにするべき」

雅楽奏者の東儀秀樹さんは批判は痛烈!

「中古品を選ぶ人の自己責任。過剰な保護だ。
PSE法案で誰が喜ぶのか。誰のための法律か分からない」

PSE法は、「電気用品の安全性を確保するために」
すべての商品に安全検査を義務付け、
それを通過してPSEマークを掲示した製品しか販売できないとする法律。
らしい…。

PSEマークが話題にあがっているが
家電製品についているマークを調べてみると摩訶不思議なマークがある。

Sマーク

テレビ、電子レンジ、電気スポットなどの電気製品についている。
なんのマーク?

曰く、電気製品について国内はもとより
国際的な安全規格に基き第三者の認証機関が適合性評価をして
安全性を認定した製品につけられている。

1995年から制度が開始され、
日本品質保証機構、電気安全環境研究所、URLAペックスが
試験、認証業務を実施しています。
04年現在、電気製品の7割にそのマークがついているという。

私の家のテレビ、電子レンジで確認すると
PSEマークとSマークがつけれていました。
↑※上の写真です。

小泉首相は、「民間にきるものは民間で」言っているわけで、
すでに民間の認証機関で
国際的な安全規格に基き試験、認証している
Sマークに一本化すればいいわけです。

通産省のお役人さんは
「電気用品の安全性を確保するために」と
消費者を安全を如何に確保するのか
本気に考えたのかもしれません。

今回のPSEマーク騒動で、
通産省のお役人さんに何が欠落していたかというと
全体を俯瞰する客観性と、「何が起きるのか」というイメージする力です。

PSEマーク以外にも消費者保護、製造者責任を明確にする
PL法やリコール法制度などもあります。
もちろん、家電製品の7割は国際基準に適合しているSマークがつけられています。

俯瞰する力があれば
関連する法律の中でPSEマークを位置づけることができたはずです。

「ルールを作れば守る」という考え方は
怖いですよね。
ルールは見方を変えれば行動のマニュアル化です。

マニュアルさえ守ればいい。
法律さえ守ればいい。
そういう短絡的な考え方がはびこると

人を信用すること、自制することが希薄な社会になっていきます。
もうすでにそうなっていますが…。

通産省のお役人さんは
PSEマークだけで見ていたのでしょうね。
それで何が起きるのか、
想像力があれば、混乱も起こさなかったのではないでしょうか。

職場という井の中の蛙にならないためにも
常に社会への関心を持つ必要があります。

社会への関心を持つことは
俯瞰する力と想像力を育みます。

それと
物事はシンプルに考えるのが一番です。


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