ある個人企業の経営者Aさんを指導した時の話し。
Aさんは菓子を製造販売しているのですが
なかなか売上が上がらない、赤字が膨らんで経営が苦しいという相談です。
菓子も、ありきたりのもので、なんといっても美味しいない。
Aさん本人は妙に自信がある。
事業計画も甘すぎる。
何かおかしいと感じ、起業したきっかけを聞いたら
Aさんは、公的な機関が主催した起業家養成セミナーを受講していたのです。
あーやっぱり!
公的機関だから悪いとはいいませんが
起業家セミナーでありがちなのは
事業計画を立てるレベルで終わってしまうことです。
シュミレーションが甘く、事業モデルを収益が出るレベルまで
ブラッシュアップできていない状況で
起業家セミナーを修了してしまうのです。
講師が実際の現場でモノを売った経験のある経営コンサルタント
ならばいいのですが、経営コンサルタントの中には
現場経験がない人が多い。
だから架空の話しになってしまい
実践的でない事業計画どまりになってしまうのです。
Aさん以外にも
公的機関が大量に若者を起業家に仕立てようとしたのですが
ほとんど行き詰まっている事例を数多く見てきました。
Aさんは、甘い起業家セミナーで
なんだぁ~俺でも出来る
と思ったのかもしれません。
起業したAさんの自己責任がありますが
起業家セミナーを主催した側の講師のレベルも問題があります。
起業家セミナーでは講師が、実践経験のない講師かどうか。
そして、もっと大切なのは
起業する人が考えているビジネスモデルを
収益性のあるレベルまで引き上げることができるのか、です。
そこで講師レベルを判断した方がいいでしょう。
Aさんは、起業家としての覚悟が足りかなったのです。
自分を過大評価していました。
すぐ売れるテクニックを教えてもらおうとしていました。
テクニックなど、長く続きません。
とにかく儲けるのが先だったのです。
「あなたの作った菓子を食べた人を、どう思っているのですか?」
「あなたは菓子づくりで何を実現したのですか?」
Aさんは「えっ」と戸惑った表情。
Aさんは、肝心のお客さんのことを考えてもいなかったのです。
皆さんは、Aさんが特別レベルが低いと思っていませんか?
しかし、Aさんのレベルの起業家が多いのが現実なのです。
ノウハウもののセミナーが流行り
誰でも起業家になれる幻想を抱かせるセミナーがあまりにも多い。
テクニックを学んでも、結局長く続きません。
真剣さがない、覚悟がない人は起業はしないほうがいい。
私は、Aさんに「規模縮小か、廃業したほうがいい」進言しました。
その後は、皆さんのご想像にお任せします。
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