2012年01月13日

消費者の本音を見抜く

消費者の本音を見抜く

マクドナルドの原田氏は、著書の中で
「日本のお客様の消費傾向に迎合するような商品を小手先でつくろうとするな」と述べていました。

データベース化された消費傾向は、お金を出せば誰でも手に入れることはできます。

「消費傾向」はデータやアンケート調査などのマーケティングデータから、ある程度でてきます。

現場で仕事をしていると、データを過信しその消費傾向に振り回され
本質的な消費傾向が見抜けていないことを痛感するはずです。

例えば「ヘルシー嗜好」というキーワードは、代表的なマーケティングの枕言葉になっていますが、
その言葉に振り回されてはいけません。

人間は、見栄を張るため、本質がみえてきません。

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原田氏が指摘する「迎合するな」という言葉の背景には、
「お客さんの本音と建前を見抜け」ということです。

洞察する力量がなければ、小手先の商品になってしまうのです。

原田氏は著書の中で、次の様に述べています。

「健康だ、ダイエットだ、と声高に呼ばれている時代に、ビーフパテ4枚入りのメガマックがヒットして、ビーフが足りないくらいまでになったという現象の中にもビジネスのヒントは詰まっているといえるだろう。」

すべてが、同じ方向で同じ様な考え方をするのではないと
消費者の本質、本音を見抜いている原田氏は、本物の日本流マーケターと言えます。

だからマクドナルドの「バランスド・アクティヴライフスタイル」と提案しているのです。


では、もう少し、原田さんの本音を捉える重要性を私の「見栄の法則」で、本音と建前の消費者心理を解説しましょう。

なぜ見栄をはるのかというと、マズローの承認(尊重)の欲求であり、
誰しも「注目されたい」「こう見られたい」という欲求が人間の根底にはあります。

見栄と言えば、ブランド商品でもそうです。

ブランドメーカーはそのことを心得ていて、マークだらけのデザインがプリントされたバックを作っています。

仮に、バックの機能美だけを追求し製造販売したとしてもマークがプリントされていなければ全然売れないはずです。
人間の欲求である、「こう見られたい」という見栄の本質を見抜けなければ、その見栄に幻惑されてしまいます。


例えば、ファストフードチェーン・マクドナルドで話題になった「クォーターパウンダー」は、特に男性から支持されました。

通常のビーフパティの2・5倍、牛肉を1/4ポンド(113・4グラム)使った肉がはみ出るほどの
ボリューム感のあるハンバーガーです。

今は健康にいい、体に良いモノ、メタボはダメとか言われますが、
なぜその中で、肉量の多いハンバーガーが売れたのかというと、
肉量の多いハンバーガーをがっつり食べたいという欲求が消費者にはあったからです。

恐らく、商品開発をするために、マーケティング調査で、男性に「どういうハンバーガーを食べたいですか」との設問に、「牛肉の量がありボリュームのあるハンバーガーが食べたい」と答える人は少ないでしょう。

なぜなら、マスメディアではメタボは悪で、健康を害するものは良くないという情報で溢れています。

そういう社会の目がある中で、肉量が多いハンバーガーが食べたいとは言えず、
「ヘルシーなハンバーガーが食べたい」と、見栄で答えてしまうのは人間の心理(琴線)として理解しなければなりません。

マクドナルドはクォーターパウンダーを売り出す時に、サクラの行列を作ったとメディアに叩かれましたが、
悪意でサクラの行列を仕掛けたとは私は考えません。

行列を作ったのは、「売れている」ということを見せかけるため、その姑息な手段として使ったのではないと思います。それよりも肉量が多いハンバーガーを食べられる環境を整備する手段に、サクラの行列を使ったのです。

「ヘルシー=善」が蔓延している世の中で、メタボを促進しそうなハンバーガーを注文するのは少し勇気がいります。

そこで話題になったハンバーガーであれば「あの話題のハンバーガーだから」と注文しやすくなります。
サクラの行列は、そういう目で見られていることを見越して打ったマクドナルドの見事な心理(琴線)的アシストだったのです。

メディアで叩かれることで、結果的にクォーターパウンダーは認知されることになり、
男性にとって堂々と食べられる環境が整備されたのでした。

クォーターパウンダーは男性から圧倒的に支持され、ネットには男性の書き込みが多かったのもうなずけます。

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