2008年05月12日
日本人は、バカか、マゾか
武田鉄也さんがキャスターを務める
朝日ニュースターの「武田鉄也の週刊鉄学」で
「環境問題は、なぜウソがまかり通るのか」の著者・武田邦彦さんをゲストに迎え
「環境論」をテーマに議論していました。
ありがとう!
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これまで、まことしやかに語られていた
「地球温暖化は虚構である」という驚きの内容でした。
武田邦彦さんは、中部大学総合工学研究所教授、
内閣府原子力安全委員会専門委員などを務めるれっきとした科学者。
「武田鉄也の週刊鉄学」の議論で、
「京都議定書は、まやかしである」と粉砕していました。
その理由は、簡単明瞭で、京都議定書が守られても、ほとんど温暖化に寄与しない、から。
なにぃーーと私も驚きましたが、なるほどと、これまでの疑念が払拭できました。
武田さんの著書「環境問題は、なぜウソがまかり通るのか」に
京都議定書のカラクリが解説されています。
京都議定書では、日本の温室効果ガスの削減目標は、-6%。
その他に、アメリカ -7%
ドイツ -8%
イギリス -8%
カナダ -6%
ロシア -0%
となっています。
この数字を眺めると、ドイツ、イギリスは日本より削減目標が高い、と想う、はずです。
が、そこには数字のカラクリ、マジックがあったんですね。
それが基準年。
削減目標を算出するための基準年が「1990年」に設定されている。
京都議定書が締結されたのが1997年なのに、なぜ7年前を基準年としたのか?
削減目標ですから、普通で考えれば、
現在時点から将来、いつまでに、どれくらい削減するのか、になるはずです。
なぜ、1990年を基準年にしたかというと
1990年と2000年の温室効果排出量 二酸化炭素換算(億トン)を比較するとよくわかる。
1990年 → 2000年(億トン)
日本 11.9 → 13.4 13%増 (13.4-11.9=1.5÷11.9×100=12.6 約13%増)
アメリカ 61.3 → 70.4 15%増
ドイツ 12.5 → 10.1 19%マイナス
イギリス 7.4 → 6.5 13%マイナス
カナダ 6.1 → 7.3 19%増
ロシア 30.5 → 18.8 38%マイナス
1990年を基準年にすることで、
EU、ロシアは、すでに削減が達成されていた、ということになったのです。
えっーですよね。
すでに達成されていたなら、削減目標じゃない、削減目標にならない、と誰でも想うはずです。
逆に、日本の実質的削減目標は、6%ではなく19%に跳ね上がる。
京都議定書がおかしい?
京都議定書がおかしいのは、それだけでない。
日本は、1990年から2000年までに、約13%増えたわけですから
1990年を基準にすることで、日本の実質削減目標はぐぅーと上がってしまう。
1990年を基準年にした実質的削減目標は、
京都議定書会議時点+削減目標=実質的削減目標
日本 +13% + -6% = -19%
アメリカ +15% + -7% = -22%
ドイツ -19% + -8% = +11%
イギリス -13% + -8% = + 5%
カナダ +19% + -6% = -25%
ロシア -38% + 0% = +38%
ということは、ドイツ、イギリス、ロシアでは、
二酸化炭素排出量を削減する努力もしなくてもいいわけです。
逆に、増やせる。
EU、ロシアは、余裕で「削減しない、削減目標」を条約を批准したわけです。
EU、ロシアは排出権で利益を享受できるわけですから、
京都議定書様さまです。
日本の削減目標も-6%とされていますが環境省のまやかしで、
実質的な削減目標は-19%なのです。
おい、おいと言いたくなりますが
EU、ロシアのしたたかな国際政治の駆け引きで、日本が敗北したわけです。
アメリカ、カナダが離脱するのも当然。
現代の不平等条約である京都議定書を、マスメディアは、批判せず官制報道に徹している。
日本国民ほど、バカにされている国民はいないのではないでしょうか。
武田邦彦さんの著書「環境問題は、なぜウソがまかり通るのか」には
地球温暖化、リサイクルなどウソをすっぱ抜いています。
武田さんは異端視し、信用できないとい人がいるかもしれません。
が、あの養老孟司さんも、「ほんとうの環境問題」(養老孟司・池田清彦共著)で、吠えています。
環境問題や京都議定書は胡散臭いと想っていましたが、
一連の本を読み、私も納得すると同時に、問題の根深さを認識できていなことに反省しました。
京都議定書で掲げた名目の削減目標を環境省は本気で達成する気もない。
実質的な削減目標は19%なのに、6%とウソを国民に信じ込ませているわけですから。
環境省がウソを言っても、地球温暖化に寄与するからいいのでは、という心やさしい人もいると想います。
が、京都議定書を履行してもほとんど温暖化には寄与しないのです。
詳しくは、武田邦彦さんの著書「環境問題は、なぜウソがまかり通るのか」や、
「ほんとうの環境問題」(養老孟司・池田清彦共著)を読んでください。
環境省の意図は何か?
なぜ、これほどマスメディアを煽って、良心のある市民を信じ込ませようとしているのか?
それは、排出権や環境政策へからむ利権に他ならない。
日本は、1兆円で排出権をロシアから買おうとしている。
環境省にとっては、「危険」「危機」はビジネスチャンス、省益拡大のチャンスなのだ。
国民を守ろうという発想はない。
ウソで塗り固めた環境問題で思い出すのは小泉元首相の「痛みに耐えろ」。
「痛みに耐えろ」は、戦時中「欲しがりません、勝つまでは」と同意語。
小泉元首相時代に成立したのが、後期高齢者医療制度。
年金天引きという、財産権を侵害し「老人は早く死ね」というような制度。
国民は小泉元首相を甘く見たのだろう。
本当にサドかもしれないことに、年金を天引きされて、初めて気づいた。
あまりにも遅ーい。
日本人は、お人よしを通り越して、バカか、マゾなのではないかと感じるのは私だけでしょうか?
環境問題に感心のない人もぜひ、読んでください。
日本の危うさが見えてきます。
ありがとう!
Posted by 伊敷豊 at 15:15│Comments(0)
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