2010年11月20日

米軍基地は本土へ押し付けろ!

米軍基地は本土へ押し付けろ!

「基地反対と言いながら、金くれと言っている」と沖縄大好きの初老の大和人大学教授。

復帰特別処置、振興策と引き換えに米軍基地を受け入れている沖縄を批判していましたが、
どこかに沖縄を下に見る、上から目線で、間違った思い込みにつながっているのでしょう。

自民党時代に本土政治家やマスメディアから「アメとムチ」と喧伝され、振興策を要求すると「沖縄を甘えさせるな!」と言われた場合もあります。

沖縄県民にも基地と振興策と引き換えにしているという自己矛盾に突き当たり、

沖縄人は大和人からそう言われると
「反対と言って金を要求するのは、恥ずかしいことですね」思い込んでしまう。

が、とんでもない事実誤認です。

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沖縄県の公共工事一人当たりの事業費額は10万4,001円で、都道府県別ランキングでは、沖縄県は22位です。
都道府県別統計とランキングで見る県民性より、平成13年度~平成17年度までの平均)

因みに、1位は東京で32万4,834円。
沖縄の3倍です。

2位島根県(22万4,079円)、3位新潟県(19万6,570円)、4位北海道(18万9,233円)、5位石川県(15万2,494円)となっています。

2位の島根県は竹下登、新潟県は田中角榮、石川県は森喜朗と有力政治家の名前が挙がります。

つまり、本土は米軍基地の受け入れることなく、ムチなしの「アメ」だけを得ている県が多いわけです。

沖縄県は、大和人の無知(ムチ)による「超~小さなアメに、超~大きなムチ」により基地を大和人から押し付けられているのです。

沖縄人を馬鹿にするのもいい加減にしてほしいし、
沖縄人も無知のままでは、大和人に都合の良い様に使い捨てられるだけです。



大和人のメンタルティーは、実に不可思議です。

日米同盟は声高に叫ぶが、米軍基地は引き受けない。

徳之島の基地反対集会で「こんな美しい島に基地はいらない」と反対運動を島を挙げて反対しましたが、
非常に失礼な発言です。

すでに沖縄本島の約20%が米軍基地になっている「沖縄県民はどうでもいいのか?」と憤りは頂点に達しました。

最近発刊した、知念ウシ著「ウシがゆく」~植民地主義を探検し、私をさがす旅~(沖縄タイムス)に、もっともな提言を知念氏がしています。


【P283~P285】
 鳩山首相は「最低でも県外」といって、政策にしようとし、今回は挫折した。そのプロセスで明らかにされたのは、日本人が日米安保を欲しがっているくせに、自分ではその基地を担いたくないくらい米軍、特に海兵隊を嫌っており、つまり、日米同盟とは実は非常に危ういものだということだ。だから、日本政府は(おそらくアメリカ政府も)県外移設が提起されることによって「今回のようなことが(=移設反対の徳之島の島民大会)が全国あちらこちらでどんどん起きるということになると、日米同盟というものをどう考えるかという議論に行きかけない」(岡田外務大臣が徳之島の島民大会の二日後の参議院外交防衛委員会で大会にふれて、『琉球新報』2010年5月8日)と恐れている。

 ならば、日米同盟の見直し、特に日米安保のは気を広く国民に説得したい日本の平和勢力などは、まさしくこのチャンスを生かし、沖縄からの基地の引き取りを提起するのが妙案だと思うが、それがないのはどうしてなのだろうか。

〈中略〉

 今後、私たちは、引き続き、日本人に「基地を引き取る」ように呼びかけよう。特に基地をなくしたいと願っている人々に、「基地を引き取りつつ反安保を実現していく」ように励まそう。






知念さんの指摘から、日米同盟は、実は幻、砂上の楼閣ではないかと!

基地なき日米同盟は幻で、実質的に沖米同盟なのです。

幻の日米同盟、本当は沖米同盟!


徳之島の様に「地元に米軍基地が来るぞ~」とアナウンスされただけで震え上がるのは、
沖縄だけなく同盟国だと言う米国にも失礼だ。

「同盟」が大事であれば、反米、基地反対運動が拡大しようが大和人は基地を引き取る義務がある。
基地があることで同盟関係を真剣に考えるはずです。

そう「米軍基地は本土へ押し付けろ!」です。



沖縄は、基地があることで、同盟関係の裏表、現実を直視せざろう得なかった。

基地なき同盟関係は、同盟関係とは言えず、沖米同盟により大和人は同盟関係をまともに議論することもなかった不幸な国民なのではないのか、そう思います。

絵空事の日米安保、日米同盟を声高に強調する政治家、軍事専門家、漫画家などの地元に
沖縄の米軍基地を引き取ってもらう運動をスタートさせるのも面白い。




軍事評論家で一番信用できる田岡俊次氏は、琉球新報(2010年1月17日)で、普天間基地は長崎県・海上自衛隊大村航空基地が移設先として合理的だと提言している。


「普天間」県外移設案提言/田岡俊次氏に聞く「佐世保一体で効果」 

米軍普天間飛行場の県外移設をめぐり海上自衛隊大村航空基地(長崎)の活用が急浮上し、社民党と国民新党が視察した。同基地利用を盛り込んだ提言をした鳩山由紀夫首相の私的研究会のメンバーで、軍事ジャーナリストの田岡俊次氏に軍事運用面の詳細や可能性について聞いた。

 ―普天間移設の現行案は。

「名護市辺野古での環境影響評価には、3年後に沖縄配備予定の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの騒音データを入れていない。エンジン出力が現在普天間にあるCH46ヘリの4・4倍(6150馬力が2基)で騒音が大きい。鳩山首相が辺野古でない地域を探すのは現実的判断だ」
 「防衛省は、歩兵部隊とヘリ部隊が一緒にいる必要があると米軍に言われ、県内移設を進めたが、その説明は大事な点を隠している。もう一つ、米軍佐世保基地(長崎)の強襲揚陸艦と一体となって効果がある。揚陸艦が佐世保で、歩兵とヘリが800キロも離れた沖縄に配備している現状は、消防士と消防車が離れて配置されているようなもので理想的でない」

 ―県外移設の案は。

「揚陸艦に乗るのは第31海兵遠征部隊(MEU)だ。歩兵1個大隊約800人、ヘリ20数機、装甲車20数台、砲6門、垂直離着陸攻撃機ハリアー約6機など計2200人。海外での紛争や暴動、災害などで一時的に空港や港を確保し、在外米国人を救出する任務を持つ。これをグアムに移せば、航海だけで4日かかり救出が困難になる」

 ―大村基地の活用は。

「揚陸艦との一体化を考えると、佐世保の南約35キロに海自大村基地がある。1200メートルの滑走路で元の長崎空港。国交省管轄だが近く防衛省に移管予定で、以前から基地前面を約11万平方メートル埋め立てる拡張計画があり、環境アセスも本年度で終わる。水深3メートルほど、底は岩盤で埋め立ても容易だ。駐機場スペースとしてさらに埋め立ても可能で辺野古よりはるかに安い」

「現行移設案は滑走路が1600メートル。大村基地はもともと旧海軍飛行場で、かつての滑走路の一部は北隣の竹松駐屯地になっており移転させれば300メートルほど伸ばすのも可能だ。補給用の輸送機は沖の長崎空港も利用できる。大村基地の東隣には昔、韓国人密航者を多数入れた法務省管轄の大村収容所があり、航空群の兵舎建設も可能ではないか」

―歩兵とヘリの一体化は。

「佐世保基地の北西約6キロに、離島防衛が専門の陸自西部方面普通科連隊がいる相浦駐屯地がある。ここへ沖縄にいる海兵隊の第4連隊を移し、普通科連隊はキャンプ・シュワブに移せば双方が任務に適した配置になる」

―実際に使える案でないといけない。

「米軍も歓迎する案でないと実現は困難だ。沖縄県民の県外移設への願いと、海兵隊の運用効率の向上を両立させるのが狙い。陸上、海上幕僚監部の首脳部に見せたが軍事的には合理的な案だと認めている」



伊波洋一・前宜野湾市長が言うように
確かに、グアム移転は着々と進んでいます。

防衛庁のホームページで確認できますが、フィネガヤン地区基盤整備事業、アンダーセン空軍基地北部地区基盤整備事業、アプラ地区基盤整備事業の予算が執行されています。

ただ、基地なき同盟関係などありえないので、知念ウシ氏が提案するように大和人に「基地を引き取る」ように呼びかけ、沖米同盟から日米同盟を真剣に考えるのも一考ではないでしょうか。


米軍基地は本土へ押し付けろ! が、沖縄県民の総意なのではないでしょうか。


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